個別株を買うときに分散投資が良いとよく聞くと思います。
「卵を1つのかごに盛るな」という投資格言があります。1つのかごに盛った卵はかごが落ちたら全部落ちてしまうが、別々のかごに盛った卵は1つのかごが落ちても残りの卵は助かる、というような意味です。
これを投資に当てはめて考えていくとわかりやすいと思います。
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個別株を銘柄を分散して買う
銘柄分散とは、1銘柄だけではなく複数に資金を分けて投資を行うことです。
例えばA社だけに投資をしていた場合、倒産してしまえば投資金は全てなくなってしまいます。
しかし、A社、B社、C社の3社に分散して投資をしていればA社が倒産したり株価が下がってしまってもB社、C社の資産は残るのでリスクが分散されます。
個別株をセクター(ジャンル)を分散して買う
セクター分散投資とは、複数のセクターに分けて投資をすることです。
1つのセクターで株価が大きく下落しても他のセクターに株価の変動がなければ大きい損失には繋がりにくくなるという特徴があります。
株式銘柄には生活必需品やヘルスケア、エネルギーなど様々なセクター(ジャンル)があります。
日本株は東証のセクターが33業種、米国株は11業種に分類されています。
セクターは業種が細かく分かれており、各セクターによって株価の変動に違いがあります。
例えば食料品などのセクターは株価が安定しており、医薬品は新薬の開発や薬品に関する問題が発生した時に株価が大きく動くなどがあります。
セクター(ジャンル)一覧
米国株(11業種) | 日本株(33業種) | ||||||
1 | 生活必需品 | 1 | 水産・農林業 | 12 | 鋼鉄 | 23 | 空運業 |
2 | ヘルスケア | 2 | 鉱業 | 13 | 非鉄金属 | 24 | 倉庫・運輸関連業 |
3 | 公益事業 | 3 | 建設業 | 14 | 金属製品 | 25 | 情報・通信業 |
4 | 情報技術 | 4 | 食料品 | 15 | 機械 | 26 | 卸売業 |
5 | 資本財 | 5 | 繊維製品 | 16 | 電気機器 | 27 | 小売業 |
6 | 通信サービス | 6 | パルプ・紙 | 17 | 輸送用機器 | 28 | 銀行業 |
7 | 一般消費財 | 7 | 化学 | 18 | 精密機器 | 29 | 証券・商品先物取扱業 |
8 | 金融 | 8 | 医薬品 | 19 | その他製品 | 30 | 保険業 |
9 | 素材 | 9 | 石油・石炭製品 | 20 | 電気・ガス業 | 31 | その他金融業 |
10 | 不動産 | 10 | ゴム製品 | 21 | 陸運業 | 32 | 不動産業 |
11 | エネルギー | 11 | ガラス・土石製品 | 22 | 海運業 | 33 | サービス業 |
個別株を時間を分散して買う
時間分散投資は一度に全ての資産を投資するのではなく、購入するタイミングを分けて投資する手法です。投資初心者には価格が安い時期に購入し、高い時期に売るというタイミングを見ることは簡単なことではありません。
しかし、一定金額で定期的に購入を継続することで、価格変動により購入量も変わるので商品の購入単価が平均化されます。
時間分散で有名なのがドル・コスト平均法で、同じ商品を定期的に定額で購入を続ける手法です。
ドルコスト平均法という言葉は聞いたことがあるけど、どういう意味なのだろう?ドルコスト平均法のメリット・デメリットはなんだろう? この記事は、ドルコスト平均法について知りたい人に向けて書いています。 この記事はPRを含みます。 […]
分散投資のメリット・デメリット
〇メリット |
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×デメリット |
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分散投資のメリット
・運用リスクを分散することができる
投資先を1カ所に限定すると、株価が下落した時にリスクが大きくなります。しかし、分散投資をすることで運用リスクを軽減させることができます。
・値動きに左右されない
分散投資は長期的な投資を前提としているので、短期間の値動きに左右されることなく資産を分散して運用できます。
・売買のタイミングを気にしなくてよい
1つの商品に集中して投資した場合、価格変動を気にしながら売買するタイミングを決める必要があります。
しかし、分散投資は長期投資に適した運用法なので、常に価格変動を気にする必要がありません。
分散投資株のデメリット
・投資先の管理が複雑になる
分散投資は複数の投資先へ資産が分散されます。
したがってそれぞれの投資先の値動きを把握するなどの管理が必要です。
もし十分に管理できなければ利益が出ていてもタイミングを逃す可能性もあります。
・短期間での大きい利益は難しい
分散投資は銘柄やセクター、時間を分散して投資し、長期間運用することで利益を出すことに適した運用法です。
リスクと利益のバランスを取りながら運用するので短期間で大きな利益を出すのは難しいです。
・流動性リスクがある
分散投資は複数の商品に投資します。したがって、投資先の中には取引量が少ない商品がある可能性もあり、希望価格で売りたくても売れない状態になる流動性リスクが起きることがあります。
個別株の分散投資に関するよくある質問
個別株の分散投資に関するよくある質問を集めてみました。
分散投資をする理由は何ですか?
分散投資をすること理由は、保有している株全体の損失を少なく抑えるためです。銘柄を分散、セクターを分散、時間を分散することでより効果的な分散投資ができます。
分散投資はどのような人に向いていますか?
分散投資は、投資初心者やなるべくリスクを抑えたい人に向いています。また、積立投資のように一度設定すればあまり株価などをチェックしなくても良いので、こまめにチェックできない人や面倒な人にも向いていると言えます。
分散投資をおすすめしないのはどんな人ですか?
分散投資をおすすめしないのは、多少リスクを取っても大きなリターンを狙いたい人です。また、株式市場が動いている間にチェックをする時間があり、短期投資をしたい人にはおすすめしません。